青秋桜オフ第10回『遭難!? 名古屋山脈』

※登場人物の性格・性質が本来とは異なる場合があります。
※無許可のキャラがいるかもだけど、お祭りってことで見逃してくれると幸い。


登場人物

華村天稀
 名前だけの幹事。ノリだけで行動する馬鹿だが、馬鹿にすると怒る。

 『幻想の道具を意のままにする程度の能力』の持ち主で、バ○ュラとかグロブダーとかザッ○ーとかブ○スターとかの道具を出したり消したりできる。異能は強力だが本人は貧弱。
東雲大吾
 K.伊藤代理の、鬼の血を引く退魔師。滅法強く気性も若干荒いが、気を許した人間には甘い。
ユーギ・トリスメギストス
 バレット代理の、ローラーブレード少女。元気が有り余りすぎて常に軽傷。
 古の錬金術師の血を引くらしいが、彼女自身に異能はない。
五条雄斗悧
 こうけい代理の、某財閥の幻想の嫡子。仮性半陰陽で実は女性、とか何とか。異能はない。
鏡月ケイ
 泉美樹代理の女装少年。セーラー服着て双子の姉になりきり学校に行くほど、女装が堂に入っている。異能はない。
井黒万知子
 猫野代理の、新聞記者の卵。報道精神を常に欠かさないため、物知り? 異能はない。
ブラストグレネイド
 長束代理の殲滅系魔法少女。通称『BG』。

 一騎当千の殺伐系魔法少女で、軍事兵装から魔法武器までなんでもござれ。
エリ
 嫁さん代理? いわゆる使い魔。

 魔法少女を洗脳してこき使うのが本領だが、BGとは洗脳抜きで相思相愛(?)の関係にまでなった。
Calm of the Ghost(静寂の亡霊)
 天凪代理。見た目は両性具有の幼い少女(少年?)だが、正体は研究者の集合霊(いわゆるレギオン)。もとが研究者(しかも複数)であったため非常に物知り。

 ものすごい異能があるらしいが、よくわかんない。
白川美空
 きりか代理。ご存知、ブルーコスモスのマスター。シモネタ大好きという、女の子としてはちょっとどうだろうという性格。

 ラーニング系の魔法使いでもあるが、いまのところ年齢変化の魔法と性転換の魔法しか覚えていない。
天津爛
 天爛代理の、ゲテモノ食いな幼女。マスターの白川美空とは何かにつけて言い争う関係。

 優秀な魔法使いでもあり、数多くの種類の魔法を扱うことができる。
文月沙織
 MONDO代理。普段はおとなしいがメガパペットの操縦桿を握ると性格が豹変する、といううわさの美少女。

 左手の腕輪の機能により変身することができる。というより沙織の姿こそ変身後である。
沖田優希
 よっすぃ〜代理。?世紀(21世紀よりは未来)地球軍の士官候補生。

 宇宙船の操船技術なら世界でもトップクラスを誇り、女装をすると超絶的な美少女に(笑)
???
 ほたる代理。詳細は合流箇所を参照のこと。

[921] 青秋桜オフ第10回『遭難!? 名古屋山脈』(1/3)

※これを書いた時点で、北海道オフてんまつのほうが1つ目しか書けていない。

「……なんつータイトル」
「おまえがつけたんだろ馬鹿監査」
「まあそれはそれとして。
 今回も代理を集めて再現レポートを、と思ったんだけど。なしてフルミがおらんの?」
「そりゃおまえ、北海道の雪祭りに飛ばしたっきり、帰ってこないからじゃないか」
「なにぃ――――――――!?」

冬「えー現場の札幌です。もう九月にもなるのに、某企業所属を名乗る頭が紫の人に『描き終わるまでは季節を固定しとくぞ』とかいって魔法をかけられたため、いまだに寒い上に雪祭り開催中です」
鋼「ずっと雪祭りのターンだな」
抖「寒くてしょうがねえな……」
海「う……」
ろ「あ、気がつかれましたよ」
抖「んー、今日も話が進む気配がないからな。また気絶しててもらうか。ていっ(どすっ)」
海「ぐぇ(気絶)」
ろ「……何だか酷い仕打ちですね」
抖「文句は書かない馬鹿に言ってくれ。よしそれじゃ、今日はビール工場に行って飲むぞ」
鋼「お、いいなそれ。ツマミ持って行こうぜ」
ろ「ちょ、ちょっとみなさん未成年でしょう」
抖「細かいことは気にすんな」
冬「……以上、もう半年以上占拠している東横インからお送りいたしましたー」

「……って具合」
「なんつーテラカオス……」
「ちなみに、最後に合流するかなみちゃんは、もう半年ほど飛行機に乗り込んだままだ」
「鬼かオマエ(;´Д`)」

※別に北海道の気候をいじったわけではなく『雪祭りに情景を固定した亜空間に全員放り込んだ』のだそうです。よくわかんないけど。

※以降、さすがに人数が多いため、あまり好きな手法ではないけど頭に名前の頭文字つけます。

華村天稀(以下『天』)「と、いうわけで! 今回は華村天稀Sprite自ら再現だぜーイェイ!」
????「何を浮かれているんだ?」
天「のわっ!? ――あ、あんたか。脅かさないでくれよ、シノニム大吾」
東雲大吾(以下『大』)「東雲(しののめ)だ。それはそうと、今回はよろしく頼む」
天「うい、こちらこそ……おや、トリスたんからメールだ」
大「トリスたん?」
天「ユーギ・トリスメギストスだからトリスたん。『先に切符買っておいて』だそうだ」
大「なるほど」
ユーギ(以下『ユ』)「ごめ?ん、遅くなっちゃった」
天「おはようトリスたん。はい切符、代金は後でくれ」
ユ「ありがとー……トリスたん?」
天「ぬう、本人にも通じないとわ」

大「ところで、今回のメンバーは誰なんだ?」
天「うん、名簿を見る限りだと……(順は適当)

●華村天稀(某監査)
○東雲大吾(K.伊藤)
○ユーギ(ry (バレット)
○五条雄斗悧(こうけい)
○鏡月恵(泉美樹)
○井黒万知子(猫野)
○ブラストグレネイド(長束)
●エリ(嫁)
●Calm of the Ghost(天凪柳那)
○白川美空(きりか進ノ介)
○天津爛(天爛)
○文月沙織(MONDO)※一日目のみ
○沖田優希(よっすぃ〜)※一日目のみ
○????(ほたる)※二日目のみ

 ……誰だ最後? 名前がかすれてよく見えない」
大「いいのかそれ」
天「ま、なんとかなるでせう。
 んで、このうち上六人は同じ新幹線に乗っているはずだが」
大「暇だし挨拶回りでもしておくか?」
天「どうせ後で集まるんだし、皆でぞろぞろ行くこともないっしょ。ちょっくら行ってくるわ」
大「わかった」

天「お、いたいた。おはよう二人とも」
五条雄斗悧(以下『雄』)「あ、華村さんおはようございます、はじめまして。五条雄斗悧(オトリ)と申します」
天「うんよろしく。天稀でええよ」
鏡月恵(以下『恵』)「おはようございます――あれ、自由席って前の方でしたよね? なぜ後ろから?」
天「そのへんツッコミ禁止で」

※一度気付かずに通り過ぎ、最後の車両まで足を運んでいるのだ。

雄「あ、これ御姉様から預かってきました。持ち歩いて日記をつけるには便利ですね」
天「そっかー、役に立ってるなら幸い」
雄「御姉様は『こんな庶民的な品物、わたくしの肌には合いませんわ』なんて言ってましたけど」
天「……まあ、そういう性格だよな、あのおぜうさまは」

天「……あーおったおった」
井黒万知子(以下『万』)「あ、いつぞやの看護婦」
天「いつの話だろう……あ、かすみんが入院した時か」
万「そっかー、あんたも参加者かー。じゃ、はいこれ」
天「ん? ってこれ、喫茶マウンテンのメニューかっ」
万「この井黒万知子様にかかれば、最新メニューの入手なんてちょろいもんよ。ゲテモノメニューのオンパレードだから、今のうちにそれで対策立ててきなさい」
天「ありがたくいただきませう」

天「ただいまー。はいこれ、ってユーギはワイルドアームズってるな」
大「遅かったな。で何だコレは」
天「山リスト。どれに登るか決めておけって、マッチが」
大「……この『あつげしょう』というのは?」
天「よー知らんが、明らかに一人で食える金額じゃないな」
大「ハリケーントーストというのは?」
天「きわめて辛いらしい」
大「…………どう対策練ろうと無駄ではないのか?」
天「……かもしれん」

天「つーわけで名古屋到着ぅ。ここで全員と順番に合流なのだが」
ユ「みんなはどこー?」
天「乗車位置的に、マッチは改札出る前で合流できるな。オトリ君とケイ君は反対改札か?」
大「ならばとりあえず降りるか――あ、おったおった。マッチー」
万「あらみんな、遅かったじゃない。ほかの人は?」
天「とりあえず改札出るといるはず――いたいた、オトリ君とケイ君と、おやあれは」
白川美空(以下『美』)「やっほー、大家さん久しぶり〜」
天「おはよう、みそ」
美「何よその『みそ』って。あたしは朝の食卓に並んだりしないわよ」
天「と言いつつ青秋桜には、みそらのおしるこ略して【みそ汁】っつーメニューがあるのだが。
 まあそれはさておき、もうあいつ来てるはずなんだけど」
?「ああ来てるとも」
天「うわっ!? びっくりするなぁ、なんで背後から出るねん、静寂の亡霊(Calm of the Ghost)」
静寂の亡霊(以下『霊』)「まったく君は、自分で呼んでおいて集団遅刻とはいい度胸だよ」
天「集合時間、11時5分だから、だいたい丁度いいくらいなんだけど?」
霊「なに5分って、聞いてないよ?」
天「コピペでちゃんと伝えたのに」
天津爛(以下『爛』)「あーっ、いたいたエセ魔法少女」
天「……指差してるってことは、それ天稀のことなのか? ゲテモノ食いの幼女よ」
爛「誰が幼女よ!」
天「鏡見て確認しておいで――っと、あれはもしや」
ブラストグレネイド(以下『B』)「もしかしてあれかな?」
エリ(以下『エ』)「よしBG、いっちょもんでやっちゃえ♪」
B「うん」
天「っていきなりマシンガン振りかざすんじゃね――スプライト造形、バ○ュラっ!」
 だだだだだだっ ちゅんちゅんちゅんちゅんちゅんちゅんっ
天「危ないだろうが!」
エ「うーん、なかなかやるわね」
B「だいじょうぶ、○キュラは256発撃てば壊れるから」*1
エ「ホント? ならやっちゃえBG!」
天「いやそれデマだし、って聞いてねぇ」
 だだだだだだだだちゅんちゅんちゅんちゅん
 だだだだだだだだかんかんかんかん
B「……弾切れ」
エ「あらら」
天「あらら、じゃねーよ84発もぶっ放して」*2
エ「しょうがない、一時休戦にしといてやるわ、いいわねBG」
B「うん」
天「一時休戦、じゃねぇよ……」
霊「ねぇ、跳弾でまわりの被害がえらいことになってるんだけど」
天「……なかったことにしといてくれ。ていうか認識したくねぇ」
文月沙織(以下『沙』)「……もしかして、今日の集まりって……これ?」
天「あんまり肯定したくない雰囲気だけど、その通りです。いらっしゃい、よく来たね二人とも。M氏やY氏にはいつもお世話になってます」
沖田優希(以下『優』)「20世紀の日本って……こんなに殺伐してたなんて……」
天「それはちゃう、これはナンボ何でも異常やから」

 ようやく全員そろった一行。向かう先は、名古屋の誇る霊峰マウンテン。
 死地へ向かう一行を待ち受ける試練とは、いったい!?

 次回『名古屋山脈の死闘』乞うご期待っ(違いすぎ)

[934] 青秋桜オフ第10回『遭難!? 名古屋山脈』(2/3)

○あらすじ〜
 名古屋の山脈を攻略しようという13人の有志は、名古屋駅にて一堂に会したのである。

天「っつーわけで、名古屋の誇る霊峰(喫茶マウンテン)に到着だぜ」
エ「さあBG」
B「うん」
※BGとエリは元々、悪徳(と二人は断言するが至って普通の)商店などを成敗してはマジカルリーフ(紙幣)を回収する、魔法の国の先兵なのである。
大「やめんか。話が進まん」
エ「えーつまんなーい」
天「はいはい、暴れたきゃ後日ひとりで来てね」
 つわけで入店。配列は……
 ・第一陣:沙織、優希、マッチ、亡霊
 ・第二陣:みそ、ユーギ、雄斗悧、恵
 ・第三陣:天稀、爛、BG、エリ、大吾
大「……やはり事前対策の立てようがないメニューだったな」
天「何が安全に食えるのやら」
爛「じゃ、あたしキゥイスパね」
エ「ぬ、いきなり爆弾なメニューできたわね」
B「なかなかやるね」
天「はいはい、そこ張り合わなくていいからね。さて天稀は梅ピラフでも頼むか」
大「なら俺は海鮮スパとパフェで」
エ「あたしもスパゲッティー」
B「ボクはホウレン草のピラフ」

※そして料理登場。

爛「うん、なかなか美味しいわね」
天「ふ、ふつうに食っとる……一口だけならまだしも」
B「普通に食べれるね」
エ「そうね。ゲテモノ料理屋だっていうから期待してたのに、損しちゃったわ」
天「いやいや、そんなもん期待せんでも――お、きたきた。って、うげ。アサリ入ってる」
大「アサリが苦手なのか? いかんな、日本人なら朝はアサリ入りの味噌汁だろう」
天「……食ってくれるのはいいんだが、自分だってタマネギ残してるやん」
大「う、オニオンは舶来の食物だから残しても日本人として問題はないのだ」
天「そうだったっけ……まあいいや、じゃタマネギもらうか」

※こんな経緯で食は進み……

霊「天ちゃん天ちゃん」
天「天ちゃん言うな。で何これ、コーヒー?」
霊「うん。飲んでみ」
天「ビールのごとく泡立ってるようだが?」
霊「うん、変わったコーヒーでしょ?」
天「……どれどれ」
 ぐび。
天「うげぇ」
霊「っくくくくくく」
天「くくく、じゃねーよ。やっぱビールじゃねぇか」
霊「コーヒーだよ。アルコールは入ってるらしいけど」
※ジョッキコーヒーとかいう、アルコール入りのコーヒーらしい。

天「な、何この出涸らしのお茶っ葉積んだようなピラフは」
美「ん、お茶ピラフ」
天「まんまやないかぃ。美味いの?」
恵「意外にいけますよ」
雄「食べてみますか?」
天「どれどれ?(ぱくっ)……うん、やっぱ出涸らしのお茶っ葉口にしたみたいな?」
ユ「渋みが効いてて美味しいでしょ?」
天「……見た目通りというか、一口で十分な味だな」

天「かっ辛!?」
爛「そりゃ、赤唐辛子ひとつ丸ごとは辛いわよ」
天「うー、そのスパ一口くれ!」
爛「いいけど、ってせめて返事を聞いてから食べなさいよ」
天「……ぎゃー、甘いのと辛いのが共存する!! 地獄のシンフォニーくぁっ!?」
大「甘みと辛みは舌の感じる位置が違うからな」

天「かき氷もでかいな。一口いいかい?」
万「どうぞ」
天「ぱく。もぐもぐ……ん、なんか懐かしい、みかん味?」
優「夕張メロンなんですけど」

天「……と、いうわけでっ。全員無事生還おめでとう〜」
沙「いや、あの無事生還って……」
天「ちなみに、道中には病院もあるため、万が一遭難してもアフターケアは万全です」
沙「……本気か?」
優「で、次はどこへ?」
万「適当な場所を見つけて一休み、なんてどう?」
爛「というわけで、ミスタードーナツに到着〜」
天「移動時間無視かよ」
爛「行間をワープしたのよ」
天「なんのこっちゃい」
※つーわけで、だべるだべる飲んでだべる。
天「えー要約するとだ。さおりんの情報によると、どうやらろろみちゃんはパンツはいてな――」
 ごすっどかっ
沙「なに不埒なこと言ってんだおまえはあぁぁぁっ!」
天「そっ、その鈍器扱いのメガパペットの腕は、いったいどこから出したの……(がくっ)」
エ「あ、死んだ」
霊「すぐに復活するから心配はいらんけどね」

恵「さて、休憩もたっぷり取って、次の場所はここです」
美「UFO?」
恵「違います。でも眺めのいい広場でしょう?」
優「風が気持ちいいねぇ」
霊「……ねえ、これ置いてっていい?」
大「駄目だ」
霊「ああもう、いつまで死んでるんだよ、重いし運びづらいしウザったい!」
エ「あそこのTV塔から突き落としてあげれば、目が覚めるんじゃない?」
霊「いいなそれ」
天「待てやコラ」
霊「やっと起きたか。それじゃ、突き落とすぞ」
天「なんでやねん。てゆーか止まれよ、起きたんだから」

エ「というわけで、電子妖精を突き落とすためにTV塔に到着〜」
天「……言っとくが、殺る気ならこっちも本気出すぞ」
爛「あーはいはい、あんたらが争うとTV塔くらい軽く吹っ飛びそうでシャレになんないから、やめてよね?」
B「ちぇ」
爛「そこ『ちぇ』とか言わない」
雄「あれ、あそこにいるのは残った人たちではないですか?」
天「こいつ(RICOHのCaplio R6)を最大望遠にしたら写るかな?」
 ぱしゃ
沙「……どうですか?」
天「うん、この大男とか、こっちのパツキンとか、それっぽくない?」
雄「それっぽいですね」
優「あとで本人に見せてみようか」

天「……どう?」
大「間違いない、俺だな」
美「これはあたしね」
天「あんたら、塔の上からでもわかるほど目立つわけだな」
爛「目立つって意味なら……こいつ(=静寂の亡霊)のほうが上じゃない? なんつーか、すさまじいオーラ出てるわよ」
天「魔力だけは馬鹿高いキャラだからなぁ」
霊「オーラは普通の人には見えないから、問題ないよ」

美「さて、名古屋駅に帰還です」
天「名残惜しいけど、さおりんと優希ちゃんはここでおわかれです。ぐっすん」
沙「わざとらしいですよ、とっても」
天「ううう、さおりんがつめたいよぅ」
優「はいはい、ってちゃんづけはやめてくださいよ」
天「やめてったってねぇ、なにせ君は、何世紀先の話か知らんけど、地球軍の全男子を魅了した究極の女装っ娘」
優「うわーわーわーっ!! どこでそれ知ったんですか!?」
天「蛇の道は蛇ってゆーか?
 まあそれより、はいおみやげ。未来の官軍たちによろしく」
優「古都(東京のことらしい)のお菓子ですね。ありがとうございます」
天「さおりんにも、はい。みんなによろしく、特にお師匠様」
沙「ありがとうございます。でも、何でお師匠様に?」
天「意趣返しだ」
沙「?」

天「さあ二人を見送ったので、次は『山ちゃん』です」
大「二つ目の『山』だな」
美「それじゃ、こっから先はあたし、白川みそらが案内しま〜す♪」
爛「うげ、よりにもよってあんたなの?」
美「イヤなら来なくてもいいわよ」
爛「ごめんなさい」
天「……さすがの爛ちゃんも、張り合いたくとも、飯には勝てぬか」
※歩くこと20分くらい。
霊「お店まーだー?」
美「ん、もうちょっとよ」
霊「これじゃあボクの取った店の方が近いじゃんかーぶーぶー」
美「だからってカウンター席じゃ酒盛りできないでしょ?」
大「それに、歩き疲れて行った方がビールが美味いぞ」
天「……ん? ちょっと待て、みそ、大吾。飲む気か?」
美「あたりまえじゃない」
大「少しくらいはいいだろう」
天「……あのさ、この代理メンバー、ほとんどが未成年なんだけど」

推定キャラ年齢(若い順) ※根拠はありません
・エリ(不明、1〜3くらい?)
・爛(7)
・BG(14)
・ユーギ(15)
・雄斗悧(15)
・恵(16)
・マッチ(16)
・みそ(16)
・大吾(17)
・亡霊(不明、見た目は幼いが……)
・天稀(不明、設定が壊れている)

霊「おばけ以外は全員未成年じゃん」
天「おばけ言うな。ていうか見た目も含めれば全員未成年じゃ」
美「細かいことは気にしないの♪」
天「いや細かくねぇし」
恵「まあまあ、今夜は無礼講ということで」
雄「あの恵さん、無礼講というのは、未成年でも飲んでいいという意味ではないのですが……」
恵「あれ、そうだっけ?」
天「……まぁいいや。なんか考えるのメドイくなってきたし」

ユ「れんきはーん、にょんれまふかぁ?」
天「前言撤回っ。潰れるの早い奴ぁ呑むんじゃねぇ」
大「まあ、彼女は歩き疲れていたようだからな」
天「君もぐったりしているように見えるが? しののい大吾」
大「しののめ、だ……ぐー」
天「寝おった……」
美「はーい、世界の山ちゃん名物(?)、手羽先がきたわよ♪」
雄「……う、辛い」
恵「コショウが濃いですね」
天「こう味が濃いと、飲み物なしじゃ辛いな。爛ちゃんは平然と食ってるようだが」
爛「がつがつむしゃむしゃぼりぼりごっくん」
美「そんなにがっつかなくても、たくさんあるわよ?」
天「……まあ幼女はさておき、酒のつまみにはちょうどいいんだろうけど、素でバクバク食うのは辛いよな」
万「グラスがもう空ね。追加注文する?」
エ「はいはい、飲み物ならここにあるわよ」
天「ほう、押さえ済みかい。気が利くじゃん……って、亡霊。それは何だ?」
霊「熱燗だけど?」
天「……ひとりだけマイペースなもん手にしやがって」
霊「だって、日本と言えばコレっしょ?」

恵「それにしてもこの手羽先、骨も食べれそうですね」
大「骨を食べるなら、よく噛んで砕いた方がいいな。でないと胃に刺さる」
爛「言われなくても食べてるわよ(がつがつ)」
天「……爛ちゃんの場合、食えそうにない部分まで食ってるな」

雄「あ、おもしろそうなドリンクがありますよ」
爛「んじゃあたし、デビルマンで」
美「あたしブルーワン」
天「じゃ天稀はブルーツー」
大「俺はブルースリーを」
天「あちょー?」
大「違う」

※きりかさんの挿入文章でふ。
美「おやこんなところにヌンチャクが」
天「なぜに居酒屋の壁にそんなものが?」
美「ひゅんひゅんひゅんっ、えいっ」
天「あいた」
美「だいじょーぶスポンジだから痛くない」
天「いや十分イタイってそれ。落ちてくるくらいは予想してたが殴るかふつー」
美「ん、ちょーど殴りやすい場所に頭があったw」
天「信じてたのに」
美「誰を信じてるのよ、バッカじゃないの?」
天「殴っておいてそれかいっヽ(`Д´)ノ」

恵「お、この軟骨おいし」
美「最後にお茶づけでも頼もうかしら」
雄「ふう、ごちそうさまでした」
天「……雑炊こねえぇぇぇぇぇぇ(怒)」*3
爛「なによいきなり、ちょっと落ち着いて!」
天「逝くぞ野郎共! 腹いせに略奪だ!」
エ「おもしろそうね♪」
B「じゃあボクも?」
霊「やめんか」

爛「えええと、なんだか煙噴いてる店の方角は見ないことにして……」
霊「ホントに暴れるんだもんな、こいつら」
天「店吹っ飛ばしたのは、止めに入ったオマエの方だけどな」
恵「再び名古屋駅に到着です」
雄「BGさんとエリさんは、名残惜しいけどここでお別れです」
エ「ま、なんだかんだ言っても、まあまあ楽しかったわよ。けししし」
天「怪しげな笑いすんな。じゃこれ、東京土産。二人で食べてよ」
B「うん、ありがとう」
エ「今度遭ったときは容赦しないわよ?」
天「それは勘弁してくれ……」

 というわけで、日も沈んだ名古屋の一角で、一行はしばしの休息のためにホテルへと消えた。
 明日の彼らを待ち受けるモノは、いったい何だ!?

 次回『最後の山麓』乞うご期待っ(違うっての)

※ちなみに。
雄「天稀さん、これ」
天「みゃ? ああSAね。どうよ使い心地」
雄「それなんですけど」
天「なるほど、わかった」
雄「まだ何も言ってませんよ」
天「PHSカードが刺さらないとかいうのは、この出っ張りのせいか。こいつが引っ掛かってTypeIIのカードが入らないんだな。
 まったく、動作試験とかしなかったのか工人舎」
雄「あの、すみません、専門用語そんなに並べられても、さっぱりわからないんですけど」
天「この出っ張りを折っちゃえば使えるんだろうけどね、対応自体は謳ってたから。後継機のSHってやつは、そういうことはないみたいでハードウェア性能もいいけど、OSが最大の不安要素。
 なんで、このサイズのマシンが必要なら、どちらが優秀か自分で触って比べてみるのがいいと思う。あるいは似た種類の別のマシン――LOOXも候補にするとかね。なにせ高価な品だから、買って使って見て、肌に合わなかったりすると、泣けるでしょ」
雄「はい、でも」
天「でも?」
雄「別にたいした値段ではないので、どちらも買い揃えられるんじゃないかなぁ、って」
天「……こんの、ぶるじょわじーめヽ(`Д´)ノ」
 ちゃんちゃん。

[942] 青秋桜オフ第10回『遭難!? 名古屋山脈』(3/3)

※これを書いた時点で『オフ会のその後に』が公開されていた。

○あらすじ?
 畏怖と怪奇で世界にその名を轟かせる名古屋の山々を、攻略せんと集った勇者たち。
 驚異的なノリの力で二つの山を攻略した一行は、残る最後の山を目指す。

天「……というわけで、おはようございます」
爛「あら、おはよう。朝弱いって言ってた割には早いわね」
天「起こされたんだ、亡霊に……」
爛「早起きな亡霊……なかなかシュールね」
天「んで、みんなは?」
爛「じきに揃うわよ」

天「よし揃った」
美「それじゃ、今日も感度良好の白川みそらが、みんなを最後の山にまで案内しま〜す♪」
爛「え゛ー? またあんたの案内なのぉ?」
美「あれ、爛ちゃんはワニ肉食べたくないんだぁ?」
爛「ごめんなさい」
天「大魔道士形無しだなぁヲヒ」

美「というわけでバス停です」
万「バス停というよりターミナルね」
恵「あの、切符売り場はあっちですよ?」
美「こっちでいーのいーの……あれ、いないわね?」
天「いないなぁ。天稀は合流場所までは聞いてないのだけれど」
雄「え、誰か合流するんですか?」
美「あれ、言ってなかった?」
天「そういや言ってないんじゃ?」
大「名簿の最後に載ってた、字がかすれて読めなかった人物か」
天「そうそう、その人――」
 でゅるるるるるる……
天「うわ危ねぇ! なんだ今の落下物」
美「落ちたとこの地面が溶けてるわね」
爛「瘴気の塊でも落ちたのかしら」
?「残念、外した」
天「……おまえが犯人か。誰だか知らんが危ないだろ」
?「電子妖精は何やっても死なないって聞いたから、ちょっとデモンストレーションにと思って」
天「死ななくても痛いものは痛いんじゃい」
爛「一理あるわね」
天「ないから。
 で、人の正体知ってるってことは、合流するのはあんたか……」
栗原梓(以下『梓』)「あたしは栗原梓(くりはらあずさ)、クールな魔法少女」

栗原梓
 ほたる代理の、クールな魔法少女。

 物語では知的な態度で主人公を助ける三人目のポジション、になるんじゃないかな? 活躍現場(作品)が未発表のため、詳細は不明。

 初撃で使った魔法は『ブラックロータスフォースクライシス*4』という、岩だろうが鉄だろうがでろでろに溶かしてしまう恐怖の隕石技。彼女が実際にこんな魔法を使えるのかどうかは不明(たぶん無理)。

梓「よろしく」
恵「自分で自分のこと『クール』って言うのはどうかと」
梓「そう言えって、言われたから」
恵「なるほど……」

美「というわけで、無事に梓ちゃんとも合流したので、一路最後の山へ〜」
万「そういえば、くわしく聞いてなかったけど、最後の山ってどんなところ?」
美「ええとね、人間博物館」
万「……ついた途端につかまって、あたしたちまで展示されちゃったりしないでしょうね?」
天「あっはっは、面白い冗談だ」
万「あんたらのせいで現実味があるのよ!」
天「まあ、そんな心配はないから安心せい」
霊「いざとなったら吹き飛ばしちゃえばいいしね……うっぷ」
万「本当にやりかねなくて心配だわ……」
美「まあ冗談はその辺にして。ワニとダチョウの肉が食べられるわよ」
万「それっておいしいの?」
美「お味のほどは、食べてみてからのお楽しみってね♪」

爛「というわけで、ワニ料理まで行数をワープ♪」
天「しないしない。ちゃんと入場からやってくれ」
爛「ちぇっ」
天「それじゃあ改めて。トリスたん、アナウンスよろしく」
ユ「えーと、リトルワールドに到着しましたー。これでいい?」
天「ま、そんなもんかな」
万「うわ、本当に『人間博物館』って書いてある」
霊「うぷっ……きもちわるい」
ユ「顔が青いけど、大丈夫?」
天「車酔いか? 亡霊なのに」
霊「こんな旧時代的な……うぷっ……乗り物は……はぁはぁ……ボクの体質には合わないん――うっ」
天「体質って、亡霊なのに」
万「まあ、辛いのならそこで休んで、落ち着いてからのんびり来なさい」
霊「そうする……」

天「お、スタンプラリーだ」
ユ「わーい」
爛「いぇーい」
雄「おもしろそうですね」
天「元気なやっちゃらな」
梓「やらないの?」
天「天稀はええねん、荷物が増えると面倒やし」

 ここで、ユーギは普通のスタンプラリー、雄斗悧は世界各国トイレ巡り、爛は財宝探索ラリーを選択。この宝探し、四つの問題を手掛かりにして最後の『答え』を見つければいいのだが、これがおもしろい結果に……
 というわけで逆送開始。

天「最初の土地はゼビウス星です」
梓「ウソをつかない、そこの妖怪」
天「だれが妖怪やねん」
万「最初は山形ね」
天「めっさ国内やん」
万「本当は『あーやっと(日本に)帰って来た』って気分になるための配置なんじゃない? それを逆走しちゃうから最初になってるけど」
天「なるほど」

 最初は懐かしの日本家屋。かまどがあり、馬小屋があり、いろりもあったかな?
 五右衛門風呂つき藁葺き屋根の家で生活した経験のある天稀は、このなかでは一番古式日本家屋を知ってそうではあったが、それでもいろりの経験はない。

天「次は種子島宇宙港」
梓「違うから」
恵「次は韓国ですね」

 中国と琉球が混じったような感じが特徴。見えない部分の作りが大ざっぱなのは、これぞ韓国風なんだろうか?

天「天下大将軍がおる……」
梓「こっちは地下女将軍?」
霊「たしか朝鮮に出兵した豊臣軍を撃退した英雄のことだったかな。今ではこうやって、祖霊として祭られてる。日本の菅原道真みたいなもんだね」
天「こいつが、にょきにょきっと手がはえてきて、カーンってゴングが鳴るとボクサーのごとくパンチをかましてくるわけだ」
梓「はい?」

※そういう敵の出るゲームがあるのだ。

天「ようやく衛星軌道に」
梓「出てない」
雄「次はタイでしょうか」
恵「水気の多い土地だけに、高床式です」
天「あがってみようか……お、蚊帳だ。なつかしいな」
爛「答えはっけーん」
雄「え? 答えってスタンプラリーの?」
恵「あ、もしかして。逆走してるから最初に最後の答え見つけちゃった?」
天「いいのかそれ……」
爛「魔術師には真実を見破る能力があるのよ」

 というわけで、周回1/5で早くもクリアしてしまった宝探しはさておき。
 高床式で涼しそうな建物の床下には、カヌーが吊るしてあった。雨季に使うのだろうか?

天「そろそろ月軌道に」
梓「移らない」
美「ここはインドね」
雄「これは……展示用トイレ?」
天「トイレにも文化があるわけだからねぇ。電子妖精には不要な施設だけど」
美「トイレいらずって、じゃあどうやって出すのよ?」
霊「構造的に出す必要がないんだよ。お化けだから」
天「お化け言うな。
 それはそうとして、インドのトイレは特徴的だ、紙もウォシュレットもないから左手で拭く」
雄「う、それは……」
美「きったないわねぇ」
天「まあ、その手を洗う水は置いてあるわけだが。この仕組みのために、インドの人は左利きでも握手は右手でやる習慣だ。
 まあ、このあたりは特徴的なだけに、この中でも知ってる人けっこういるんじゃない?」
美「まぁね」
雄「……インドのトイレは、わたくしにはちょっと、利用できないです」

 階段が角度70度の急勾配&一番下の段がわざとゆるくなってたり(来客を知らせるためらしい。呼び鈴を置け)、二階の各部屋に小用専用のトイレがあったり、くつろぎ用の椅子が置いてあったり。屋内には死者用の風呂があって生者用は外だったり、男性用の安楽椅子があったり(女性が座れない理由は、ほたるさんにでも聞いてください)。

天「さてここで宇宙食のコーナー」
梓「違うでしょ」
爛「というわけで、インド料理〜」
美「インドといえば、チャイ(お茶)とラッシーシャーベットがおいしいわよ」
天「チャイっていうとネズミみたいな動物の事だっけ?」
霊「それはチャー(ネズミみたいなやつ)だよ、馬鹿監査」
天「馬鹿ゆーな」
爛「それはそうと、やっぱインドといえばカレーナンよね♪」
大「ふむ、思ったよりもマイルドな辛さで、普通に美味いな」
美「ねえねえ、どうせならさ、これ挑戦してみない?」
天「どれどれ(がりっ)――かっ辛! うぎゃー舌がいてー死ぬー!」
大「何を大袈裟な(がりっ)……うっ、これは……きついな」
爛「そんなにきついの?(がりっ)――うわ、さすがわ青トウガラシ」

 隣の店でお茶を買う人もおりましたとさ。お茶の味の具合は……みそみそにでも聞いてくれ。

天「いよいよ月周回軌道に」
梓「乗らない」
大「次はネパールだな。修行にはもってこいの土地柄だ」
ユ「不思議なフインキだねー」
天「『雰囲気』な。なんかこう、聖剣伝説2に出るどこかのダンジョンで」
梓「そんなものと一緒にしないの」

 あんまり長居してると雰囲気に捕らわれてしまいそうなので次へ。

ユ「あれ、おみくじ?」
爛「ブータンの御神籤(おみくじ)ね。サイコロを振って、出た目に従って籖を引くの」
天「片手で結べば願いが成就するかもっ」
霊「ほんまかいな」

 さあ?

天「ようやく月軌道上にある重力カタパルトで星間航行へ突入、目指すはゼビウス星系〜」
梓「だから違うって。いいかげん、宇宙旅行ネタやめたら?」
恵「ついにアフリカに到着です」
天「このあたりは、赤道直下に住む素朴な部族の家かな? かの有名な究極のクソゲー『たけしの挑戦状』では、この丸いタイプが『土人の家』として登場する」
恵「すっごく失礼な呼び名ですね……」

 土を固めて作った大小の家々を後にして、隣の資料館へ。彼らの使っていた道具、石器や衣服から装飾品まで、いろいろ飾ってあった。
 その資料館の別室が、アフリカ食材の食堂。

爛「やっと着いたわ♪ ワニ肉♪ ダチョウ肉♪」
天「語尾が全部『♪』になっとる……」
霊「凄い食い気だね」
天「んで、まずこれがワニステーキ。味の方は……意外にマイルド」
大「ご飯が美味いな。普通に食える食材だ」
天「げふ、ご飯は頼んでなかった……その米よこせー」
大「断る」
霊「ならこれ食べる? ちょっとまだ気持ち悪くて、食べ物食えそうにないんで……」
天「幽霊の癖にナイーブだなぁおい。んで、なにこれ?」
霊「クスクスとかいうスープ」
天「……炊いてない米を煮込んだみたいな?」
万「あ、このワニの串焼きおいしい」
恵「こっちのダチョウの串焼きもおいしいですよ」
美「ダチョウ唐揚げもいけるわよ」
梓「ラーメンが一番順当かも。チャーシューが普通の(豚肉)と変わらない味」

 風変わりな食材をたっぷり吟味した一行は、一路次なる地へ。

天「ゼビウス星系に来るつもりが、重力カタパルトの発射角度を間違えて、惑星セラフィス近辺に到着」
梓「もう何がなんだか分かんない」
恵「いつのまにかゼビウスがレイストームに変わってますね」
天「恵君には分かったか」
雄「それで、ここは一体なんです?」
天「なんだっけ、たしかベベレケ族の」
霊「ベベレケ、じゃなくて、ンデベレ族だよ」
天「そうそう、その家」
霊「装飾品が好きで、首飾りをたくさん身につけるので有名らしい。首が長いんで『首長族』なんて呼ばれたりもしたそうだよ」

 晴れの日に見ると奇麗だという白い建物だが、この日の天候はくもり。灰色の空の下では、それほど映えなかった。残念。

天「セシリア星の衛星軌道上にいた防衛艦隊を返り討ちしておきました。まったく、観光に来ただけだというのに物騒な」
梓「……もうついていけない。鏡月さん、これ任せた」
恵「ボクに言われてもどうしようもないんですけど……」
霊「無視しちゃっていいよ。それで、ここはヨーロッパみたいだけど」
ユ「これはイタリアの家かな?」
天「トリスたんの生家がこのあたりだったりするんかな?」
ユ「生家ってなに?」
天「…………(汗)」

 中世ヨーロッパの建築は、創作にもけっこう出てくる分野なので、想像つきやすいと思う。節税対策でわざと未完成、もしくは破損中のところを放置しているというのがおもしろい。

天「セシリアの大気圏に突入して、エトルリア市上空に到着です」
梓「…………」
天「って、どうした?」
梓「においが……」
天「このおいしそうなチーズの匂いが、辛いか……」
爛「食い意地張ってるから平気でいられるんじゃない」
天「世界の誰よりも幼女が言うな」
爛「誰が幼女よ!?」
天「まあ、みそみそがピッツァをおごってくれるみたいだから食おうぜ……ってをひ。なんだその泡だった飲み物は」
美「ん、ビールに決まってるじゃない?」
天「未成年が天下の往来で堂々ビール飲むなよ」
爛「昨日だって散々飲んでたのに何をいまさら」
天「おや、あんたがみそみその弁護をするとは」
爛「もぎゅもぎゅもぎゅもぎゅごっくん。おかわり」
天「……大魔道士の威厳とか、そういったモノをどこに置き去りにして来た?」

 というわけで、ピッツァやポテトをかこって小休止。ドイツのビールをぐびぐび飲んだり、ピッツァやポテトやソーセージを頬張ったり。

天「ぱさついてるんだな、このチーズポテト」
大「おや、あれは……蜂か」
梓「きゃあ!?」
雄「ひっ」
霊「がやがやうるさいなぁ。えい」
 がしっ
天「っておい」
 ぱくっ
天「うわ……」
 もぐもぐじゃりじゃりもぐもぐ……ごっくん。
天「……大丈夫か? 主に頭」
霊「ん、なにが?」
天「……………………いや……なんでもない…………」

※この話はフィクションです。事実を元にして作ってはいますが。

天「いざ、セシリア星の中枢へ。最奥にはきっとガンプが待っている」
恵「混ざってる混ざってる」
梓「……………………(付き合ってられない、という顔)」
爛「ここはヤップ島ね」
美「これがかの有名な世界一巨大な硬貨ね」
天「お金というより結納品なのか。重さ二百キロ……どうやって運んだんだろう」
美「重機で?」
天「バリの原住民は重機なんか持ってるわけが」
霊「この程度だったら担いで運べるツワモノがいたんじゃ?」
天「……大吾の(鬼の)力で何とかなる?」
大「あれは戦うための力だからな、必ずしも筋力が増大するというわけではない。俺には無理だな」
霊「電子妖精の、戦車も振り回す馬鹿力は?」
天「それができるのは自分で呼び出したモノ限定だ……」

 実際にはどうやって運んだのかというと、真ん中の穴に棒を通して、転がしたり引きずったりしたそうだ。

天「セシリア星の中枢をブッコしたら爆発に巻き込まれて、なぜか戦時中の日本に」
梓「…………」
恵「…………」
天「もはや何も言わなくなったな」
爛「戦時中の日本なら、ここに飾ってあるわよ」
梓「え? ……ああ、これインドネシアね」
爛「家の外壁に絵を描いて、いろいろな出来事を記録するのよ」
大「零戦を撃墜する絵か……」
天「この兵士は気が抜け過ぎだろ」

 間違っても、ウォールペイントの感覚で、この上からさらにモノを描いたりしてはいけない。

美「おばちゃん、一杯ちょうだい♪」
店「あいよっ」
天「また酒か?」
美「違うわよ。一杯飲んでみる?」
天「どれどれ(ぐび)……アボガドとコーヒーのブレンド?」
美「おいしいでしょ?」
爛「こっちもなかなか……いけるわよ?」
天「それ……ココナッツジュースだよな」
爛「そうだけど?」
天「実をかじるな、てか食うな」

 というわけで、バリで一休み。隣の家(なんだか祭壇なんだか)に食べ物を持ち込めない(展示品なんだから当然だ)ので、外のベンチで一休み。

霊「うわっ、なんだこの動物」
ユ「リャマだね〜。おーよしよし」
天「なついてるな。さすがと言うべき?」
霊「……咬まれても知らないよ」
ユ「紙とか食べるかな?」
天「食わすな、んなもん」

 ほかにも「ツバに注意」とかの注意書きが書かれていた。まあ、ちゃんと柵の中なので、近づかなければ問題ない。

爛「次はペルーね」
大「南米か。飛んだな」
天「なんつーか、庭園て感じの雰囲気がある建物だな」
霊「古いタイプライターが」
天「こんな昔からキーボードの原型が」
梓「といっても、指をくいっと立てて真っすぐ力を入れて押さないと、これはうまくタイプできない」
霊「公人舎SAのキーボードなんて比較にならない、反応の悪さだね」
天「こっちには、ケツァルコアトルが攻め入ってきたときの様子が描かれてるな」
美「ケツァルコアトルってなに?」
天「アステカの神様で、大昔に追放されて、いつか戻ってくるって予言されてたのだ。んで、スペインが攻め入って来た時に、ちょうど予言の時期や予兆(と神官たちが思ったもの)とかが重なったせいで、彼らをそのケツァルコアトルだと勘違いして、戦意喪失して殆ど無抵抗で滅ぼされたんだとさ」
美「要するにスペイン人のこと?」
天「つまりはそういうこった」

 ケツァルコアトル(=スペイン人)の侵略の絵は、無抵抗でひざまづいた神官を筆頭に、大勢をズバズバと虐殺する様子が描かれていた。

天「……おや、こんなところにトイレが」
梓「雄斗悧さんが探してたの、これじゃない?」
天「教えてやらないとスルーしそうだな」

 建物の一室、売店になっている部屋の隅に、さりげなく残されていたトイレ。これはちょっと気づきにくい。どうやら全問正解への難関らしい。

万「これは……台湾?」
天「ひとやすみひとやすみ」
梓「ラーメンがあるみたいだけど」
天「ここまで食い通しなんで、ラーメンはいらないや……」

 沖縄の向こう側にある、身近な外国。中国とよく似ているが、微妙に違う。

爛「ここはアイヌね」
梓「ようやく日本に戻ってきたわね」
天「アイヌの家は、寒さをしのぐために壁が厚め――おや、この窓は」
爛「そこはカムイ専用の出入り口だから、そこから中覗いたりしちゃだめよ」
天「こっちは採光用窓……ここならOKか」

 アイヌの家には窓が三つあった。
 一つはカムイを向かえるための窓。おおよそ神棚扱い。
 二つ目は採光用の窓。南向きで、微妙に斜めになっていて、外側が高い。光を取り込みやすい構造だ。
 最後の一つは、採光用とは逆に、内側が高い。外に何かを捨てるのに向いた構造だ。

雄「これがアイヌのトイレ?」
天「一応男女別だが……人間が入れる大きさじゃないな、女子用」
爛「女子トイレは儀礼用よ。熊を殺して首を納めたりするの。相手を貶める意味があったんじゃない?」
天「なるほどねぇ」

 すると、名目はさておき、男女ともに男子用を使っていたのだろうか。

美「最後は沖縄よ♪」
爛「しーくゎーさー♪」
天「まだ飲むかΣ」
爛「あったりまえよぉ……ひっく」
天「ひっく?」
店「あーいっけね、間違えておじょうちゃんに、オリオンビール出しちったよ」
天「ちょ、幼女に酒飲ませるんじゃねぇ」
爛「誰が幼女ですってぇ!? えいっ!」
天「どわーっ!? 電子妖精に雷撃はやばい、シャレなんないからやめて――ギャー!?」

 立派な石垣に囲まれた家の庭で、通電性に優れた(?)電子妖精の身体は、落雷により丸焼けになりましたとさ。

 このあと、エントランスセンターに戻った一行は、再集合の時間だけ決めて個別行動に。ここには展示品やら土産物屋やらがいろいろあるのだ。
 再集合後、バスの待ち時間を使ってるっちの電話参加。向こうは向こうでイベントがあったようで、その様子は『網走監獄放浪記』(違)で見れるぞい。

天「……げほっごほっ」
大「起きたか」
天「うー、ひどいめにあった……あれ、ここは?」
大「帰りのバスだ」
霊「……うっぷ」
天「やはり酔っとる」

 当然ながら、おおむね全員疲れて、行きと比べると言葉少な。それでも一応、全く決まっていない今後の予定(何時の電車で帰るかなど)を相談。

大「そろそろ栄か」
恵「あ、じゃあボクはここで」
天「おりょ?」
恵「ここからのほうが家が近いんですよ」
天「そうなのか。それじゃあまた〜」

天「さて名古屋に到着〜」
美「んじゃ、あたしもここで帰るね」
天「おりょ? 急ぐねぇ」
美「ここから長崎まで、どれだけかかると思う?」
天「なるほど……んじゃ、また店で」
大「思ったんだが……店を経由すれば、早く帰れるんじゃないか? どういう構造なのか知らないが、あの店はいたるところに繋がっているらしいからな」
美「それじゃあ風情が出ないじゃない」
天「そーそー、やっぱ旅は自分の足でやらないと」
大「……そういうものか」

霊「というわけで、土産も買ったし……電車の時間まで喫茶店でのんびりマターリか」
天「これが昨日撮ってきた写真だ」
梓「へぇ、これがウワサのゲテモノ料理店」
霊「ゲテモノってほどでもないけどな」
天「……やっぱこういうとき工人舎便利だな。執筆用にはキーボードの悲惨さが痛すぎるけど」
霊「るっきゅん(LOOX U)でも買ったら?」
天「あれも打鍵できんだろ……」
梓「あれ、いい機種じゃない」
天「うちにはざう(ザウルス)と工人舎あるから、あれは要らないの」
梓「ザウルス手放すのは?」
天「無理だな。電源ボタン押して二秒で執筆再開できる端末、他にはないよ」

 そうこうしてるうちに、西行きの電車の時間。爛ちゃんと梓ちゃんがこいつで帰還だ。

梓「それじゃあ、また。機会があったら誘って」
天「おう、ただし出会い頭のフォースクライシス(魔法攻撃)さえなければ」
梓「考えとく」
天「迷うなよ……」
駅「ドアしまりまーす」
大「行ったか」
雄「それじゃあ、わたくしたちも参りましょう」
大「だな」

 ほどなくして、東行きの電車も。亡霊以外がこいつで帰還。

天「んじゃ、お見送りご苦労さま」
霊「うん、入場料ヨコセ」
天「をひ……」

 こうして、新幹線のゆるやかな振動に揺られつつ、皆家路へと帰っていくのであった……

 そして後日……

天「なんか、オフで一服盛ったやつがいるらしく、連絡してみたら……」

大「(女声)朝起きたら……声は変だし、胸は出てるし、下は無いし、鏡を見ると美人だし。いったい何をした馬鹿監査」
天「馬鹿ゆーな、ってか天稀は何もしとらんがな」

雄「なんでわたくしは逞しくなるのでしょうか……」
天「仮性半陰陽だから、反転してまとも(?)になったんじゃないか?」

恵「ボクは今まで着れなかった服にも挑戦できて嬉しいですけどね」
天「戻れない可能性は無視してるのか? それとも戻れなくても構わないのか?」

ユ「んー、別にこれでも困らないんだけど、学校行ったらヘンタイ呼ばわりされて、家に返されちゃった」
天「まがりなりにも男の身体でセーラー服はまづいだろ……てか着替えてこい」

万「(男声)……おねがい、今電話してこないで」
天「うわ、すっげーへこんでる」

美「あたしはいつもどおり感度良好よ?」
天「そういや、同一種の魔法は重複効かないんだよな。既に性転換魔法かかってるから薬が効果なかったとか?」

爛「えー? 別になんともなってないわよ? あれじゃない、薬を盛るなら普通は酒に入れるわよ」
天「なるほど、爛ちゃんは酒は飲めないからな」

沙「別になんともないですけど……(もしかして、昨日腕輪押してないのに変身して、一回戻れなかったことあったけど、あれって腕輪じゃなくて薬のせいなのか?)」
天「……腕輪でリカバー?」
沙「(ぎくっ!?)な、なんのことでしょうか?」

優「体調ですか? 別になんともないですけど……」
天「そうか? 普段より女装が似合うんで周囲にキャーキャー言われたりとか」
優「ほっといてくださいっ!!(……実は女になっちゃった、なんて誰にも言えるわけないじゃないかっ)」

天「……てな感じ。効果あった人と無い人がいたようだが」
霊「けっこう影響範囲大きいなあ。まったく、解毒する羽目になるのなら、気付いた時点で無視してないで止めればよかった」
天「気付いてたんなら止めろよ(;´Д`)」
霊「いやほら、ボクは仮に薬盛られたとしても影響ないから。害のないモノを止める理由もなくてね」
天「両性具有だから性転してもやっぱり両性具有ってこと?」
霊「それを言うなら、電子妖精は少女に見えるけど実態は無性だから、そもそも入れ替わる性別がありませんでした、って理屈?」
天「それで効果なかったわけじゃないんだが……で、連絡指示しなかったってことは、犯人はあの二人組み?」
霊「妖精の方」
天「さすがわ、魔法の国が誇る最強悪徳魔法少女の使い魔だ……」

 このあと、全員の薬害を解くのに、何日かかったかは本人のみぞ知るのでありました。
 ちゃんちゃん。

補足

  • 挿入部分(山ちゃんでのヌンチャクの件)は、すっかり忘却の彼方でした。だって本社に戻ると殴られるなんて日常茶飯事(ry
  • 梓ちゃんに安否の確認を取らなかった理由、それは『連絡先を聞き忘れたから』です。電話できねぇ。

*1 ゼビウスが流行った当時、そんな噂がまことしやかに流れた。正確には255(1バイト符号ナシ整数の最大値)だったような気がするが……
*2 255発撃てば壊れるとウワサのバキュラだが、実際にはどんなに頑張っても画面外に出て行くまで84発までしか撃てない。
*3 ホントに最後まで来ませんでした。
*4 原文では間違えてた。

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Last-modified: 2007-11-17 (土) 15:25:41 (6021d)