他称アイドル作家の戯言。

 『ホーリーメイデンズ』(流離太さん・作)。春夏秋冬のイメージでキャラクター設定された四人の少女が戦闘服姿の「ホーリーメイデンズ」に変身して、巷の「噂」が具体化したアヤカシと戦う変身戦闘少女物である。四人の内訳は、主人公の冬雪ちゃん(くん)と秋綺ちゃんがTSした元少年で、夏月ちゃんと春花ちゃんがもとからの少女。バリエーションに富んだ人物像をもつ彼女らと周囲の人々とが織り成す、中学生という思春期ならではの心の動きが描かれている。
 翻ってあたしは作家のひとりであり、とりわけアイドル作家であるけれど、同業者たちが徒党を組んで何かをすることはあまりない。作家とは孤独な存在なのだ。だからこそ、ホーリーメイデンズの四人の親しくもデリケートな人間関係からは学び取るべきものを感じた。
 また、冬雪ちゃんは日常時の性別を自らの意思で選ぶことが可能である点が特徴的だが、人間として成長するにつれ女体で過ごす時間が増えてきていることに着目したい。とりわけ「第六夜」で起こった出来事の影響は大きい。あたしの心も、このように女性へと染まっていくのだろうか。あたしは床しさと怖れ半々で冬雪ちゃんの動向に注目している。
 この作品、地の文は一文毎に改行するスタイルをとっている。戦闘シーンなど、速いテンポが望ましい場面では効を奏しているものの、状況説明の描写などではムードを削いでいるきらいがなくもない。また、「〜た。」で終わる文末の連続も、一文毎の改行では殊更気になる。とはいえ、話数を重ねるごとに表現力は着実にアップしている。
 現在「第七夜」まで連載中。シリーズ後半に向けて四人の間の関係はダイナミックな変化を遂げつつあり、今後の展開が期待される。

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 あーあ、書評書くのは疲れたなー。十代の体だってのに肩も目も凝っちゃって……え、収録本番中!?
 ……こ、こんにちは、微風ろろみです。流離太さん、こちらの掲示板でははじめまして。いつもお世話になってます★
 こうけいさんからも、いつもチェックしてくれてありがとうって伝言届いてます。ごめんなさいね、この次はこうけいさん本人も顔出すと思うから。
 書評のほうにも書いたけど、回ごとの冬雪ちゃん(くん)の成長ぶりがほんといいですね。女性としてだけでなく、ひとりの人間として精神力が強くなってますよ。あたし、正世さんにこの書評見せたら「あんた自身の成長願望姿勢が見えているところ、グー。いい作家になりたいんなら、もっといい女性にならなきゃダメよ」なんて言われちゃいました。でもあたし、いい女性ってどういうのか、まだつかみきれてないのよね。毒づいたセリフを時折こぼしてる春花ちゃんから学ぶのもいいのかなーなんて。
 あと文体の件。機嫌を損ねたらごめんなさい。でもほんと、話が進むごとにぐんぐん読みやすくなってるから。あと「床しさ」は誤変換じゃありませんので、念のため。
 それじゃまた♪


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Last-modified: 2006-11-07 (火) 00:34:07 (6397d)