青秋桜オフ第23回レポート

 ある意味「ゲームオフ」(笑)


登場人物

登場人物の言動には、一部フィクションの部分が混ざっています。

  • 愛恩クロ(K.伊藤)
  • 五条桃李子(こうけい)
  • 姫川マサキ(某監査)
  • 荒野翼(バレット)
  • 松本健太=シュガー☆サンデー(おもちばこ)
  • 片賀井未森(猫野)
  • 北村春美(ほたる)

[1738] ゲームオフっぽい13日オフのレポ

「ロッカーが空いていないですわね」
「構内だったらあったかもしれないけど…………」
 とはいえ、すでに外へ出てしまっている。入場券を買ってまでロッカーに仕舞うようなものでも…………
「500円のロッカー探さないといけないのよね」
 500円のロッカーといえば、相当大きな荷物を入れる用途に使われる。仕舞った方が良さそうだ。

 秋葉原駅の東西連絡通路。その途中には、ロッカーが設けられている。二人はそこで、悩んでいた。
 前日は東京タワーすぐ近くのホテルに宿泊した、北村春美と五条桃李子。桃李子の荷物は小さかったので、あっさりとロッカーを見つけられたのだが、春美の場合は端的に言えば『海外旅行用』のキャリーを持ってきていたので、ロッカーを探すのにも一苦労していた。

 ちなみに前日、春美は宿泊先近くでロッカーを探したが結局見つからず、キャリーを持ったまま階段を上り下りする羽目になっていた。さらに言えば新幹線の網棚にも、一人で持ち上げて収めることはできなかった。*1

『秋葉原へは40分ぐらいの到着になりそうです』
 ロッカーを探していた春美のケータイに、姫川マサキからの連絡が入った。元々10時までは用事があるという彼女が、10時と設定した集合時間に遅れることは承知していた。
「もうアキバについてるけど、ロッカー探しに一苦労してる」
『ロッカー? どうして』
「スマッシュしたら怪我じゃすまなさそうなの、持ち歩いてる」
『…………ちょっと興味あります』
 マサキがキャリーカートに興味を示したため、春美はカートを集合場所に持ち込むことにした。

 集合場所は一年ほど前のオフでも使われた、ダイビル内のエクセルシオール。果たして二人がそこへ入ると、奥の席に見知った三人が座っていた。どうやら一杯済んだところらしい。
 春美と桃李子は朝食を取っていなかったため、ここで朝食を取るつもりでいた。軽く注文し、いつも集合場所として使われる二階へ持ってあがる。三人も再び注文し、二人の後を追った。

「持ってみてよ」
「うわ…………」
 普段鍛えている彼にも、そのカートは重く感じられた。

 松本健太。華丸大吉高校野球部のエースである彼には、『魔法少女シュガー☆サンデー』というもう一つの顔がある。
 彼女(?)の魔力の源泉は『甘いもの』のため、そういう物には目がないらしいが、おかげで財布の中身が寂しいらしい……

「俺が持って行きましょうか?」
「手伝ってくれるとありがたいんだけど」
 やはりそのキャリーの重さを確認した少女は、春美の細腕にそれは重荷であることを察した。

 荒野翼。狐の耳と尻尾を持つ少女。常に銃を持ち歩いているらしいのだが、ある意味物騒な場所(?)であるここには持ってきていないらしい。今日の行動の半分は、彼女が立案している。

「まだ食うんか」
「腹減ってしょうがねぇ」
 愛恩クロ。春美や桃李子は、昨年のオフでもここで会っている。
「クォーターパウンダーでも食いたい」
「あれ……かぶりつけないと思う」
「ナイフとフォークでも持ち出すか?」
「…………五条さん、どうしました?」
「い、いえ、別に…………」
 はからずも、彼女のトラウマを呼び起こしてしまった(…………)*2

 10時45分。春美に伝えた時間通りに、マサキが姿を現した。
「これですか…………」
 マサキも春美のカートを少し引きずって、健太とほぼ同じ感想を抱いた。
「妖怪さんがスマッシュしたのも、これぐらいの重さだったと思うけど」
「20kgぐらいあったって話です」
 つまり、これをスマッシュしたら、怪我では済まない。振り回す人にも、威力は左右されるが。

「行き先って決まってます?」
「台場でボウリングってことだけはな」
 春美と桃李子の宿泊場所が、15時チェックイン。台場へはその後となる。
「デジカメなくしたんで、見に行きたいんですけど」
「あの赤いのですよね? なくされたのですか?」
「部屋の中で。 私のドジで」*3

 その横で、春美の表情が変わった(笑)

「μ1030SW(オリンパス)が欲しいって言ってたよね」
「落としても濡らしても良さそうなのが欲しいです。 ドジですから」
 μ770SWをサマーキャンプに持ってきていた春美は、その機種の得手不得手について、ある程度の特徴がつかめていた。
「メニュー操作がまどろっこしいかも。 ……オリンパス全般に言えることだけど」
「へぇ…………」
「耐衝撃を抜きにしたら、OptioW60(ペンタックス)の方がたぶん使いやすい。 SDが使えるし」
 というわけで、全員でヨドバシへ行くことになったが。
「ちょっとお金が…………」
「意外と庶民的なんですね」
 先ほどの連絡通路にあったATMに入ったマサキを見ながら、健太はそんな感想を漏らしていた。
「これも、世間勉強なのでしょうか。 わたくしも同じことをいたしましたけど」

…………………………

 不況とはいえ、ボーナス商戦。ヨドバシの客は多かった。
「翼さん、肩掛けのミュージックプレイヤーが欲しいって仰ってましたけど」
「さん付けで呼ぶな」
 その手の物は4階にある。3階にあるデジカメを見る前に、まずはそちらへ向かうことにしたが…………どうやらこの店では取り扱いがなかったようだ。
 扱いがないなら仕方ない。当初の目的のデジカメに戻ることにした。

「最近は花柄とかあるけど」
 桃李子の持つデジカメ。その3世代後になる現行機には、花柄プリントのモデルがある。
「こっ、これは…………」
 マサキでも持つのをためらう代物であった(笑)
「それはおいといて、おすすめはこれ」
 W60の売り場には、ほとんど迷わずたどり着けた。
 モックアップを持って、μ1030SWを探しに行く。どうやらちょっとへんぴな場所にあったらしく、時間がかかって戻ってきた。
「ここで即決しないのが基本」
 春美はそれを『やる』立場であると共に、『やられる』立場になることもある。よい条件を引き出すためのテクニックは、一般消費者よりも一枚上手と言ってもいいかもしれない。
 値段だけ確認し、マサキたちは一度ヨドバシを後にした。
「実はね、ソフマップに青いW60が置いてあったの」
「そりゃ、ここで買うのはやめといた方がいいな」
 中古の値段次第でもあるけど、ここより1万円は安いと春美は言った。

 春美の言うソフマップは駅前店。秋葉原の場合、どこが駅前なのかよくはわからないが。
「実はここに…………るっぴー(富士通LOOX-P)が置いてあったの」
「るっぴー?」
「あれば買うつもりでいる」
 春美はそれだけ言うと、店の奥に入っていった。
「あった…………」
 一方、マサキはショーケースの中に、春美の言っていたW60が収められていることに気づいた。

「そういえば春美さん」
「なに?」
 るっぴーを探していた春美に、翼が声をかけてきた。
「仕事場でソフト使ってるんですけど、SA(工人舎)だとメニューがはみ出るんですよ」
「…………解像度低いからねぇ。 この辺なら大丈夫」
「うおっ、これドライブ内蔵してるぜ」
 目線の高さにあったマシン……SR(工人舎)の横からドライブが飛び出してきたことに、翼が反応した。
「わたくしのは、こちらですわね」
 その横には、SX(工人舎)。桃李子が先日購入した一台である。
「これだともっと画面が広い」
「でも、全部Vistaなのが引っかかるな」
「2GBメモリが積めれば、ずいぶん快適になると思うけど。 桃李子さんので試そうか」
「まあ、確かにあまり使ってませんが…………」
 旧式のPCを持っている桃李子が、その置き換えのために購入したのがSXである。だがVistaでメモリ1GBというのは荷が重く、ほとんど使っていないらしい。*4
「後で報告してあげよっか」
「お願いします」

 結局、るっぴーは見つからなかった。ショーケースを覗くと、W60もなくなっていた。
「お買い上げ〜」
 店を出てきたマサキの手には、ソフマップのビニール袋が握られていた。

「昼、どうすんだ?」
「まあ、軽く食べられるもので。 夜はきっちり食べると思うし」
 夜は新橋で、店を探す予定であった。
「蕎麦だな。 もりかざるで食べるもんだけど」
 師走の風は、少し冷たい。でも「それが一番美味い」というクロの言葉に、従うことにした。

「ここかっ」
 クロはマサキの意外すぎる趣味に、思わずツッコんだ。
「あたしはパス」
「わたくしも」
「では、入ってきます」
 店の名前は、『武器屋』。春美と桃李子を除く四人が、その中に入っていった。
 残された二人は、1階にあったパーツ屋を少し覗いていたが…………

 災害時に役立つであろう、振るだけで明るくなるライト。その説明には、漢字でない漢字が書かれていた。*5

「『電波ビル』だって」
 店の近くにあった、別のビル。
「パナソニックは電波な会社なのでしょうか」
 そこには、パナソニックのサービスセンターが入っていた。
「パナソニック製のETCは日高のり子さんの声でしゃべるらしいけど」*6
 …………電波かもしれない(ぉぃ)

「電波ビルならあちこちにあるぞ。 たしか、ココスの入ってるビルが『第1電波ビル』じゃなかったっけか」
 ほど近くにあったので確認しにいったら、確かにそうであった。ちなみにパナソニックは第3電波ビルである。
「蕎麦屋ってどこがおいしいの?」
 このタイミングで、昼食となる。
「ここの『小諸そば』でいいと思うが」
 探し回るのも面倒だからという理由で、昼食はここでとなった。

「食べられなぁい……」
 勢いで『二枚もりそば』を注文した春美であったが、半分弱を残してしまった。
「クロさんに聞いてみましょう」
 隣にいた桃李子が相談し、残りはクロのところへ回ることになった。
「そば湯ってどう使うんだっけ」
「だしに入れて飲むものです。 そのまま飲んでどうするんですか」
 その横では、翼とマサキの微笑ましい(?)やりとりもあった。

「そろそろ移動かしら」
「だな。 この時間なら、15時には余裕で着ける」
「先にチェックインを済ませてまいりますわ」
 春美と桃李子は、ホテルへのチェックインを済ませるため、新橋駅への移動後に他の四人と別れることとなった。
「海浜公園の駅で。 ちょっと遅れるかもしれないけど」
 果たして、春美と桃李子はチェックインに手間取り、海浜公園への到着は10分ほど遅れてしまった。

「ボウリングってどこですか?」
「パレットタウンの中。ずいぶん先まで歩かなきゃ」
 テレポートブリッジを渡り、そちらへ向かう。
「この橋、日本が壊滅しても大丈夫な強度で作られているらしい」
「何の目的で…………」
 それは不必要な強度のようにも思えるが。
「あの三角の建物が東京ビッグサイト。 もうすぐ、あそこが戦場になりますわ」
「戦場?」
「まーな。 殴る蹴るぐらいのことは起きているらしい」
 推奨はしないが、実行しなければやっていけないような場所なのかもしれない。特に、最終日の男性向け創作と、初日の企業ブースは。
「『連れ』がいないとキビシイな」

 パレットタウンの最上階が、ボウリング場である。ありがちではあるが、卓球場やビリヤード場も併設されている。
「ボウリングの待ち時間は0らしいですよ」
 意外だった。土曜日の夕方、どこに行っても待たされると思っていたのに。
「絶対1ゲームで止めておいた方が無難だと思う」
 当初は2レーン借りて2ゲームを行う予定であったが、春美の提案で1ゲームのみとなった。

「ここで、おみやげ出しておこ」
 春美と桃李子は、それぞれのお土産を出した。春美は広島銘菓『宮島さん』と、亀有でしか買えない『両さんめんこクッキー』。桃李子は銚子のピーナツ煎餅である。
「本田さんだ」
 めんこクッキーの中に入っていためんこは、本田速人。有名な二重人格者である(笑)
「これでスズキやヤマハに乗ってたら笑えるんだけどな」
 警察なのでその可能性はある(笑)
「対照的ですね」
 宮島さんとピーナツ煎餅の歯ごたえは対照的であった。
「体力なくなってるわね。 甘いもの取らなきゃ」
「ぼ、僕はいいですから」
 自分がサンデーだとばれているのか。ガーターを連発している様子を心配した春美の誘いを、健太は必死に否定していた(笑)

「ボウリングのマナーだって」
 こういう形で紙に記されているのは、珍しい。しかしその内容は…………

・むやみにヒーローの座を狙わないこと
・レーンを転がるのはボールにまかせること
・テクニック以外で目立とうとしないこと

 など、少々”ずれた”内容であった。

 ボウリングの結果は、ここでは割愛する。
 なお、1ゲームで右腕の感覚がおかしくなっている人が多数となったため、1ゲームで止めるべきという判断は正しかったと言える。

…………………………

 ボウリング場の下には、ゲームセンターが広がっている。
 家に置いてきた銃をぶっ放したいということで、ガンシューティングがしたいと言い出した翼。夕食の予約まではまだ時間があるので、ここで少し時間をつぶすこととなった。

「クラシック検定ですか。 これならわたくしにでも……」
 クイズゲームで『トレイン検定』に失敗した桃李子が、次に選んだのがその検定であった。*7
「…………全問正解でしたわ」
 バイオリンを習っているだけのことはある。
「……はは」
 後ろで見ていた健太に、桃李子が気づいた。
「『ベースボール検定』とかあったらどうですか?」
「いや、あの…………」

「これ、人のえげつなさがにじみ出るゲーム」
 春美が指さしたのは、『マリオカート』であった。ちなみに現在(2008/12)、『デスレース』という映画が公開中であるが、やっていることはマリオカートそのままらしい(……)
「やってみるか」
 座ったのは、マサキ、翼、春美、クロの4名。もちろん、えげつないレースが繰り広げられたが、マサキがドジを発動させてぶっちぎりの最下位になってしまった(笑)

 そして、ガンシューティングは見つかった。「ランボー」を題材にしたものであった。
「ちっ、なんでうまくいかねえんだ」
「射的とシューティングは違いますから」
 早々とゲームオーバーになった翼の横で、マサキは解説していた。カードゲーム同様、アーケードゲームにも人によって得手不得手があるらしい。

「そろそろ、出たらいいかな」
 そういいながら、ゲームセンターを出た6人。しかし…………
「これ……無理ですわね」
 観覧車の待ち時間は35分。入るときは待ち時間がなかったのだが。結局、あきらめるしかなかった。
「悔しいのでイルミネーションを撮りまくってみる」
 春美の愛機、G7がうなりを上げた(笑)

「あ、片賀井さんだ」
 マサキのケータイに、コールが入る。昼間は用事があってこられなかった、片賀井未森からであった。
「北村さん、この後の予定をお願いします」
 ケータイを手渡された春美は、迷わずに済むよう簡潔に集合場所を伝えた。
「今18時過ぎ。 20時に新橋ということでいいですよね」
「了解です」

 再びテレポートブリッジを渡り、デックス東京ビーチへ向かう。
 台場ではあちこちで行われている、クリスマスイルミネーション。パレットタウンの観覧車もそうであるが、この場もそうだった。G7は相変わらずうなりを上げ続けていた。
「……レインボーブリッジがレインボーに輝いているのは初めて見た」
 ここに来ることの少ない春美には、そうかもしれない。その後ろには、東京タワーも見える。

 イルミネーション、レインボーブリッジ、東京タワー。この夜景に人が集まってくるのは、頷けた。

「そろそろ、帰らないといけないです」
 2016年のオリンピック招致を訴えるデザインのツリーがきらめくその場所で、健太は時計をちらりと見ながらそう言った。
「帰りの電車とか?」
「そうですね…………」
 昼過ぎから健太の顔には、疲れが見えていたという。途中別行動を取っていた桃李子と春美は知らないことであったが、海浜公園の駅に到着した後、しばらく休んでいたという。
 仲のいい翼に連れられ、健太は海浜公園の駅へと歩いていった。

 なお、健太の帰らなければならない用事とは、『エンジェルオブへヴンの忘年会』であった。だからといって、サンデーに変身して向かう必要はない。店に入れば彼の意志と無関係に変身するからである。
 疲れていたのは、後に控えている用事のことを考えていたからかもしれない(笑)

「こういうテイスト好き」
 デックスの中にある『台場一丁目商店街』。コンピューターとは無縁な時代のものから、テーブル筐体が普及しだした頃の物まで、レトロなゲームが並んでいる。
 その傍らに、それはあった。
「こいつは誰にも負けませんよ」
 射的である。相模原の時も、翼は狙った物を確実に打ち落としていた。
「とりあえず、25発で」
 構え、撃つ。ガムとカップ麺を、あっさりと撃ち落とす。
「次はお前だ」
 マグカップに狙いを定める。狙いは正確だったが、重みがあるのでなかなか動いてくれない。
「…………ちょっと行ってきます」
「どこへ?」
「100円ショップへ」
 たぶん、そういう店に行かないと置いていないだろう。先ほど未森に伝えた時間と場所に集合するとマサキに伝え、春美と桃李子は再び別行動を取ることにした。とはいえ、100円ショップがこの場にあるかどうかははなはだ疑問だったのだが…………
「見つけた」
 隣のアクアシティでダイソーを発見し、あっさりと買い物を終えることができた。

「こういう作りになってるんだ」
 アクアシティから台場駅へとつながる回廊。回廊の中央に立つと、真正面が東京タワー、それを挟むように回廊の照明、さらに外にレインボーブリッジと、そう見えるようにできていた。
「計算された作りですわね」
「自由の女神像も外側に見えるね」
 フジテレビのイベントを少しだけ見た後、二人はゆりかもめで新橋へと戻った。

 ちなみに、集合時間ぎりぎりまで射的に興じていた翼であったが、横にいたクロに手伝ってもらいもしたものの、結局マグカップを撃ち落とすことはできなかった。

 新橋へと戻ると、四人がすでに待機していた。
「お待たせしました」
「おつかれさまです」
 未森とは今日、初顔合わせである。
「見つかったの?」
「意外と簡単にダイソー見つけました。 100円でした」*8
 アクアシティ隣のテレビ局では、似た雰囲気の店で数万円する物も売っていたりする(笑)

 新橋駅のガード下にある焼鳥屋。忘年会の会場は、過去にも使用したそこであった。*9
「空いてますね」
「……土曜だからか」
 新橋はサラリーマンの街というのはステレオタイプな見方であろうが、現実もそう大差はないらしい。そしてサラリーマンの忘年会は、平日に行われるのが一般的である。…………つまり、土日は空いているということだ。

「煮込み豆腐が美味ですわね」
「焼き鳥も美味い」
「あ、このチーズ巻き大好き」
 参加者に評判のよかった店である。『外した』と感じるようなメニューは、一つを除いてなかった。

 食と共に、話も弾む。
「るっぴー買うんですか?」
「SSD装備で買おうかなって思う」*10
 春美とマサキ。昨年もそうだったが、この二人がいると濃い話になってくる。
「そうそう、わたくしもこれを購入したのですが」
 桃李子が披露したSX(工人舎)。春美と翼以外には初公開となる。
「俺も欲しいんですよ」
 この場にいる6名は、全てアンダー1kgクラスのミニノートを所有していたりする。
「まあ、そのうちこの機種の使い勝手がわかってくると思うから」
 良さそうだったら勧めるね、と春美は言った。

 そのほか、映画の話やらゲームの話やらで、2時間という時間はあっさりと過ぎ去ってしまった。
「癒されますわ」
 締めは多くの人が、味噌汁を注文していた。

「そろそろ、出た方が良さそうですね」
 会計を桃李子が済ませ、店の外で全員の精算を済ませる。
「帰るまでがオフだから」
 お約束の一言をクロが告げたところで、今日の忘年会はお開きとなった。

「桃李子さん、汐留を見に行く?」
「綺麗なんですよね」
「うん。 それは保証するね」
 春美と桃李子は、汐留に向けて歩き始めた。最後のイルミネーションを見に、撮りに行くために。


*1 しかも収まりきっていない。落下しないかびくびくしていた。
*2 T'sHeart2nd 第3話参照。
*3 見つかったかどうかは不明。
*4 Vistaをチューニングすれば何とかなるらしいが、他のスペックが心許ないSXの場合はメモリ増設が一番の近道。
*5 テキストでは1文字で表現できないが、「得」という字の辺が「牛」になっていた。
*6 ほたる車に装備。
*7 クイズマジックアカデミー(QMA)。
*8 購入したのは精密ドライバー。SXのメモリ増設に必須。
*9 第20回参照。
*10 実際に買ったのは、XP搭載になったるっきゅん+別売りのSSD。るっぴーはSSDが品切れた後、在庫が回復せずにアウトレットからも消えた。

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Last-modified: 2008-12-28 (日) 07:23:37 (5615d)