アイドル作家たちの賑やかなる訪問

喫茶ブルーコスモスNo113より
投稿者:こうけい氏

「はっじめまーしてっ★ ろろみちゃんの紹介でやってきました」
「おもしろい内装。さすが、ろろみチャンお勧めの店です」
「たるとクン? あんたもろろみのおかげでわたしと和解できたんだから、あの子は大切にしなきゃダメよ」
「あっ、はあい」
「なかなか変わった趣向のお店ですね。私の漫画のネタにもできそうです。微風先輩にありがとうを言わないと」
「そういうわけでマスター、はじめまして。わたしはこういう者です」
《株式会社計画書店/『文藝計畫』編集部/編集長 榊 正世/SAKAKI,Masayo》
「はあ、出版社の編集長さんですか」
「そう。いつもろろみがお世話になってます。で、この子たちが微風ろろみの同業者のアイドル作家、珠橋せれ菜と絵崎たるとと桃月壬蘭。あっ、壬蘭は正確には漫画家だけど、まあ物書きには変わりないね」
「ほう、十代の子ばかり。テレビで見た子もいるな。みんな若々しくて、これで物書きなんてすごいですよ」
「じゃ、わたしはざくろジュースお願い。せっかくだから『正世ジュース』って呼んでちょうだい」
「すみません。あいにく当店では扱っておりませんのですが」
「だったら『正世スペシャル』ちょうだい。ウオッカベースのざくろジュースカクテル。行きつけの文壇バーじゃ人気メニューなのよ」
「あたしは『珠橋せれ菜セット』☆ お口に優しい甘口カレーライスにぃ、ぷるぷるのカスタードプリン乗っけてね、それに、せれ菜じゃなくてぇ、みず菜のサラダをつけて♪」
「ボクはストロベリータルトとアールグレーティーで。『絵崎たるとセットPART2』ってことで」
 参考までに、『絵崎たるとセットPART1』は『ろろみ第5話(アイドル作家編)』に出てきたブラックチョコレートベースの『たるとタルト』にアールグレーを添えたものだそうです。あたしもセットメニューは見たことないけれど。
「私はコーヒーゼリーにマヨネーズかけてください。お好みでシロップも併用して、名づけて『桃月壬蘭セット』」
「あ、あのぉ、メニューをご覧になってくださいよ」
「ないならメニューに追加すればいいでしょ。わたしの編集長命令よ」
「ボクのタルトだって洋菓子店じゃ正規メニューに昇格したんだから」
「コーヒーの苦味をマヨネーズが柔らかく包み込む、私の考案した新感覚の取り合わせ、ぜひご理解していただきたかったのですが」
「あと、あたしたちもシェアキャラOKだけど、アイドルだから戦わないの♪ 榊さんも同じね。そこのところ、ヨ・ロ・シ・ク☆」
「ちょ、ちょっとろろみちゃん、何この人たち……」


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Last-modified: 2006-11-11 (土) 16:02:03 (6391d)