青空の小片2 †流離太さん作品感想掲示板No35に投稿された作品。
作品舞台は『ホーリーメイデンズ』の、北海道旭川ではなかろうか。
「美月、こっちこっち、この公園だよたしか」 やってきたのは二人の少女。 黄昏時の公園。 「で、なんでこんなところに連れてきたのよ?」 美月は振り向いたが、そこに、同行者の姿はなかった。 「あれ、美空?」 返事はない。 「ちょっと美空、どこにいったのよ?」 黄昏時、逢う魔が時、トワイライト。 危険な時間。 「いるんでしょ? 隠れてないで出てきなさいよ!」 きぃ。 振り向いちゃいけない……… 「美空! いい加減にしなさい!」 きぃこ。 「美空! おねがい! 出てきて!」 きぃぃぃこ。 「美空! ほんとにいないの? ねえ!」 きぃいいこ。 きぃいいいこ。 そうだ、きっと美空がブランコに乗ってるんだ。 「みそら………」 ブランコは、揺れていた。 美空は、乗っていなかった。 こちらを、振り向いた。 目がある。 鼻がある。 口元が、ゆがむ。 「きゃああああああああっ」 心の底から悲鳴を上げた美月の前に、赤い着物の少女が、突如立ちはだかった! 「来たぁ! ホーリーメイデンズ! しかも、夏っちゃん!!」 美空が横手の茂みの影から飛び出す。 (戦闘シーンは本編でお楽しみくださいませ!) ………そして少女は、赤い風のように去っていった。 「美月、見た? やっぱかっこいいよね、メイデンズ!」 すっく、と美月は立ち上がった。 「美月? 帰り道はそっちじゃないよ?」 「………あんたのバカはいっぺん死なないと直らないみたいね」 「踏み切りに放り込んでテケテケにしてやるから、存分に退治されてこいっ!」 「それは、JRのひとに迷惑だよ?」 |